院長ブログ

金環日食の観察と目の保護について

5月21日朝の金環日食は、今まで見られたものの中でも、一般の方々に最も興味を持たれている天体ショーになっているようです。当院のビルの2階にある本屋さんでは、日食グラスは飛ぶように売れているようですし、連日マスコミでも取り上げられ、「日食フィーバー」と呼べる状況ですが、昨日気になる新聞記事を見つけました。

「日食グラス 一部で性能不十分」 東京新聞 5月17日朝刊より
二十一日朝の金環日食の観察用に販売されている日食専用グラスの一部に、光を遮る性能が不十分とみられる製品のあることが分かった。専門家は「手持ちのグラスが適切かどうか、確認してほしい」と訴えている。消費者庁は国民生活センターと共同でテストを進め、不適切なものがあれば公表する方針。

金環日食では太陽が細くなっても周囲は暗くならず、太陽はまぶしいまま。不用意に見ると目を傷めて日食網膜症になる恐れがあり、適切に減光する日食グラスの使用などが勧められている。

ところが天文関係者でつくる金環日食日本委員会が調べたところ、光を通し過ぎるとみられる製品もあった。包装に「可視光線透過率20%」と書かれ、数値が正しければ、太陽を見た場合に網膜症を発症するほど光を通す。表示された日食の日付も間違っており、リモコンの赤外光をカットできなかったという。

日食グラスを使うときも、かけたり外したりする際には太陽に背を向けるなど、太陽を直接見ない工夫が必要だ。

大鹿哲郎・筑波大教授は、二〇〇九年の皆既日食時の調査で十四人が目の痛みなどを訴えたと指摘。「観察地域が限られた〇九年と異なり、今回は全国で観察が可能。数千人レベルで網膜症の人が出るかもしれない」と警告している。

この記事のなかで、危険な日食グラスの見分け方として
①室内の蛍光灯を見て、形がはっきりわかる
②LEDライトにかざすと、ひび割れや穴がある
③テレビのリモコンをグラス部分にあて、デジタルカメラで写すと赤外光が透過している
④透過率の表示は、可視光線0.003%以下、赤外線3%以下が安全性の目安
としています。

便乗商法で売られている粗悪な日食グラスを使い、網膜を痛める方が出ないことを祈るばかりです。
あとは当日、どうか晴れますように…

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