舌下免疫療法のメリット
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今までの症状を抑えるだけの治療と違い、アレルギー自体が改善できる
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完治しない場合でも、症状が軽くなるので使う薬を減らせる
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3年以上治療を続けて一度効果が出ると、薬をやめても持続する
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毎日の服用は自宅でできる
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痛くない
治療を受けていただくのに必要な条件
- 間違いなくスギ花粉が原因の花粉症であることが確認された方
- 毎日忘れずに、スケジュール通り3年間以上服用する意志をお持ちの方
- 1か月(3年目より2か月)おきに受診し、その都度必要な量の薬の処方を受けること
- 比較的高頻度に、軽度の副作用(口の中やのどがはれたりかゆくなる、耳のかゆみなど)が出ることがあることや、ごくまれにアナフィラキシーショックという、重篤な副作用が起きる可能性があることもご了承いただける方
治療を受けていただけない方
下記の方は、当院では舌下免疫療法は受けられません。
- スギ花粉症でも目の症状がない方:当院は眼科ですので、目の症状のない方は治療効果の正確な判定ができませんので、原則としてお断りしております。
- 気管支ぜんそく、うつ病、悪性腫瘍(がん)、自己免疫疾患のある方
- 妊娠中の方、授乳中の方
- 妊娠される可能性のある方(治療途中で妊娠した場合、治療は中断します)
- ステロイド剤を服用されている方、あるいは皮膚の広範囲に塗布されている方
- 高血圧や狭心症、心不全に対するお薬(β遮断薬)を服用されている方
いずれも治療効果や安全性、副作用に関連しての規制です。薬に関して不明な方、不安な方は、お薬手帳など服用中の薬の名前がわかるものをご持参いただき、ご相談ください。
治療の注意点
- 12月中旬から4月いっぱいまで、新規の治療は開始できません:スギ花粉飛散期にはスギ花粉アレルゲン=シダキュアに対する過敏性が高まっている場合が多いため、この期間は開始できないことになっています。
- 服用前後2時間は激しい運動、アルコール摂取、入浴は避けてください:血液循環が良くなることによって、副作用が強く出るのを防ぐためです。
- 液体の治療薬(シダトレン)から錠剤の治療薬(シダキュア)に変更になり、年齢制限はなくなりましたので、小児からご高齢者まで治療を受けられるようになりました。
舌下免疫療法の診療の流れ
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1
1回目受診
アレルギー症状がスギ花粉症であることを確認いたします。まずは普通にご来院いただき(ご予約は不要ですが、午前は11時30分、午後は6時までの受付です)、受付で舌下免疫療法をご希望される旨をお申し出ください。
検査を行いスギ花粉症であることを確認できましたら、次回の受診の予約をお取りいたします。
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2
2回目受診
予約をお取りになった日時にご来院ください。実際の治療について詳しくご説明し、ご理解いただけたことを確認した上で、治療の同意書にご署名いただきます。治療薬の処方箋をお渡しいたしますので、近隣の薬局でお受け取りになられたら、再度クリニックへお戻りください。診察室で実際に薬剤を服用したあと、副作用が出ないか30分ほどクリニックの待合室で経過を観察いたします。特に目立った副作用が出なければご帰宅いただき、翌日からはご自宅でスケジュール通りに服用していただきます。
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3
3回目受診以降
治療薬(シダキュア)は、初回は花粉エキス濃度の薄いものを1週間分、次回は濃度を濃くして2週間分服用していただき、副作用などの問題がなければその後は毎回1か月分処方いたしますので、お薬がなくなるタイミングで定期的にご受診ください。服用して2年経ちましたら1度に2か月分処方ができるようになります。
治療費用について
舌下免疫療法は健康保険適応となります。
自己負担3割の方で、初回の受診は3,000円程度、2回目以降は毎回1,000円程度の窓口負担がかかります。
薬代は1か月分で2,000円程度です。いずれもあくまでも目安の値段です。
「花粉症と舌下免疫療法」一覧
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