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眼科専門医による目の解説

2023/07/19

シリーズ緑内障 緑内障の手術の種類について

こんにちは。「愛をこめて、あなたのeyeを守ります」東戸塚駅西口すぐにあります、片桐眼科クリニックの院長、片桐喜彰です。

 

以前の「緑内障っていつ手術する?」の回で詳しくご紹介できませんでした手術の手術の種類について今回はお話しいたします。

 

目の中で循環しているお水である「房水」の出口を「線維柱帯」といいます。簡単に言うとメッシュ構造をしているのですが、そこが目詰まりを起こすため、目の中から房水が出ていかず、目にたまるため眼圧が上がります。手術はその眼圧を下げるために行いますので、いずれも房水を排出する方法です。

 

まず大まかに3段階に分けることができます。病状の軽い方対象のものからご紹介します。

 

① レーザー:

線維柱帯にレーザーを当てることによって、目詰まりしているメッシュのすき間を広げて、房水を排出しやすくする方法です。効果はマイルドで、「もう少し眼圧を下げたい」というときに試みます。外来で可能です。

 

② MIGS(micro invasive glaucoma surgery:低侵襲緑内障手術):

比較的短時間でできる手術で、切ったり縫ったりが少ないので、目に対するダメージが少なくて済みます。具体的には線維柱帯に小さな筒状の器具を埋め込んだり、極細のカッターで線維柱帯を切開したり、単独でも10分ほどで終了しますし、白内障と同時に手術をすることも比較的容易で、日帰りで可能です。眼圧を下げる効果はレーザーよりも期待できます。

 

③ 線維柱帯切除術(トラベクレクトミー):

従来より行われてきた方法で、メスを用いて房水が抜けていくためのすき間を作り、線維柱帯を切除したところから房水が抜けていくようにする手術です。眼圧を下げる効果は最も期待できます。今ではこのような金属の筒を埋め込んだり、チューブシャントといってこのような器具の先端を目の中に挿入し、房水を確実に流出させる方法もあります。反面、切る範囲が大きいため時間もかかりダメージも強く、術後のコントロールが難しい、感染のリスクが高いなどのデメリットもありますので、入院して行います。

 

これらの3つを段階的に行うか、最初から③で行うかは、眼圧の上がり方や視野欠損の進行具合によって選択します。ですので患者様から「これがいい」と選べるものでないことはご承知おきください。

 

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