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院長ブログ

「ものもらい」は、他の人からもらうもの?(霰粒腫、麦粒腫の話)

当院のようなクリニックにおかかりの患者様で、よくみられる病気のひとつに「ものもらい」があります。

まぶたの縁にある毛穴に感染を起こしたり(麦粒腫:ばくりゅうしゅ)、炎症が起きて腫れて痛くなる(霰粒腫:さんりゅうしゅ)状態を総称して「ものもらい」と呼んでいます。(→当院ホームページ解説へ

この「ものもらい」、埼玉で生まれ東京で育った私は当たり前のように使っていましたが、実は地方によってまったく呼び名が違うことは、眼科医になってから知りました。

「ものもらい」は中部~関東以北で主に使われているようです。東戸塚界隈は関西の企業からの出向の方が多く、院内でも頻繁に関西弁が聞かれますが、圧倒的に「めばちこ」と呼んでいる方が多いです。

先日いらした北海道出身の女性の患者様には「めっぱ」というのだと教えていただきました。「子供のころはよく、めっぱろくじゅうし、なんて言ってたものよ」と笑っておられました。妻の実家の新潟でも、一部の方はそう呼ぶそうです。

地方色の極みが「おひめさん」または「お姫様」。これはほぼ熊本限定です。教えてくださった男性の患者様は、口にするのが少し恥ずかしそうでした。

ロート製薬のホームページに「ものもらいMAP」(→クリックでリンク)なるものがありまして、ほかにもある色々な呼び名や由来が大変詳細に書かれていましたが、残念ながら記事の方は削除され、地図だけが残っていました。興味のある方はどうぞご覧になってみてください。それにしても、ここまで多種多様な呼び方がある病気は珍しいです。それだけ万人になじみのあるものだということでしょう。

ちなみに、このホームページによると、「ものもらい」の由来は「これを治すために人からものをもらう」というところから来ているようです。人から人へうつるから、と思っておられる方が多いようですが、細菌感染を起こしていても伝染性ではないのでご安心ください。登園、登校、プールも問題ありません。

私の印象では、ものもらいになった方のうち、半分くらいは自然に治ります。数日たって良くならない、あるいは目ヤニ、痛み、腫れを伴う場合は治療が必要ですので、眼科に受診しましょう。