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院長ブログ

サイレント・アンブレラ

私にとっていつも貴重な情報源となる、通勤中のカーラジオ。今回は「サイレント・アンブレラ」なるものが世の中にあると聞き、興味を持ちました。

名前そのままで「静かな傘」。何が静かなのかと言いますと、傘に当たる雨音です。

視覚障害のある方は、普段の生活をする際、周囲の情報を取り込むのに耳、つまり音を頼りにしているのは想像に難くありません。ところが、その貴重な情報源が雑音でかき消されてしまうと、とても不安になったり怖い思いをすることがあるそうなのです。

そしてその雑音の一つが「雨音」。私たちは普段雨の日に傘をさしても、雨音については雨の降り方の程度を知るくらいにしか思っていませんでしたが、あの「バタバタ」と傘の生地に当たる雨の音が、当然大きければ大きいほど周りの音をかき消して、困るのだそうです。

そんな声にお応えして、大阪の「丸安洋傘」さんが開発したのが「サイレント・アンブレラ」。この傘を使うと、小雨の時はまるで雨が降っていないときのよう、大雨でも小雨の時程度に雨音がするだけで、周囲の音や会話が遮られることなく聞き取れ、車などの接近音もよくわかるとのことでした。

そんな「サイレント・アンブレラ」、どんなものか私も試して見たくて1本購入してみました。

一見何の変哲もない傘ですが…よく見ると普通の傘の生地の上に、もう1枚、メッシュ素材のような生地が、すき間を開けて重なっています。

なるほど、まずは雨粒をメッシュの部分が受け止めて、それが分散されて本来の生地に落ちるようになっているのですね。それで大粒の水滴が直接生地にぶつからないので、音が抑えられる、という仕組みです。

実際に雨の中差してみると、「バタバタ」ではなく「パサパサ」という音になります。ホームページの解説にあるように「雪が当たったような音」「線香花火の音」という表現が、言い得て妙だと感じました。丸安洋傘さんのホームページ(→クリックでリンク)では、実際に普通の傘との音の比較が聞ける動画がありますので、良かったら参考にしてみてください

この傘、1本1本が職人さんの手作りなのだそうです。コンビニのビニール傘が壊れやすいことを例に出すまでもなく、傘は骨組みも複雑で、生地の張りによる力のかかり具合など非常に繊細な道具ですので、差したときに2重の生地がピッタリきれいに拡がるようにする技術って、いわば職人技なのだと思います。ご丁寧に修理のための申込書までついていました。日本の伝統技術、大切にしたいですね。

お値段は1本19800円。傘としてはお高めですが、この機能性にして、職人さんの技術に対するリスペクトとして、むしろ妥当か安いくらいと私は感じました。修理しながら大切に何年も使えば、充分満足いくのではないかと思います。

色もデザインも豊富です。私はこちらのページから購入しましたが、他にもいくつか方法があるようなので、「サイレント・アンブレラ」で、ぜひ検索してみてください。