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院長ブログ

魚食文化

私の実家のそばに、美味しいとんかつ屋さんがありました。

そこでは、とんかつ、トンテキ、生姜焼きなどの豚肉の定食の他に、なぜか「お刺身定食」がありました。そしてまたそこのお刺身の盛り合わせが新鮮でおいしいので、ついつい「とんかつ屋」なのにお刺身定食もよく注文していました。

小学生の頃より通っていたので顔なじみのマスターに「なんでとんかつ屋なのに刺身定食があるの?」と聞いてみたところ「肉は部位別に切ったら終わりでしょ。面白くないんだよね~。魚は旬があるし、それぞれの魚によってさばき方とかも違うでしょ。だから扱い甲斐があるし、なにより覚えるのが面白いからね。」とのこと。

みなさん、最近お魚、食べてますか?

「魚食文化」という言葉があります。文字通り、お魚を食べる文化です。世界中で魚食文化はありますが、特に日本人が大切にしてきたお魚を大切に、おいしく食べる文化はとても貴重です。「獲る」「処理する」「目利きする」「調理する」といった知恵と技術が融合した、世界に誇れる文化です。なによりお寿司を代表とする、新鮮なお魚を生で食べる文化は世界中見渡してもあまり例がありません。また、締める、漬けるなどの保存技術や、刺身包丁や出刃包丁など使う道具なども多岐にわたって発展しています。

ところが、この魚食文化、最近存亡の危機に立たされているようなのです。乱獲による水産資源の枯渇、漁獲高の激減、そして日本人の魚離れにより、このままでは「伝統的な和食や江戸前ずしが食べられなくなる」と、トップシェフや水産関係者が強く警鐘を鳴らしているそうです。ピーク時の1984年以降、日本の漁獲量は約75%激、 2011年度には1人当たりの肉類消費量が魚介類を上回り、2022年度の消費量は2001年度(40.2kg)のほぼ半減となる22.0kgまで落ち込んでいるそうです。

私はといえば、クリニックの下にあるスーパーで買い物をする時、野菜をかごに入れた後、お魚コーナーには目もくれず、肉売り場に直行します。つまり、ご多分に漏れす日頃はお魚を食べていないってことです。ダメですね…。

その罪滅ぼしではないのですが、先日、近所のお店で魚料理を食べる機会がありました。丁寧に包丁が入った刺身、焼き物、煮つけ、出汁の効いた味噌汁など、やはり日本の魚食文化の素晴らしさを実感しました。

海に囲まれた日本ですもの、みなさん、お魚食べましょう!

<追伸>家で初めて、頂き物の数の子の「塩抜き」というのをしてみました。これも「保存」のための立派な魚食文化。かつお節をかけて、美味しくいただきました!