当ブログでご紹介しました舌下免疫療法の錠剤「シダキュア」(→クリックでリンク)を、私自身で早速試してみました。
見た目は普通の錠剤と同じようなケースに入っています。
そのため、普段と同じように薬の入っているケースの出っ張っている側を押して出そうと試みましたが、上手くいきません。
ひっくり返して見てみると、「はがす」と書いてあり、ここをつまんではがして開けるタイプでした。
開けてみると、このケースに直接流し込んで作ったのかな?と思えるような形の錠剤が入っています。
取り扱いの注意点として「このお薬は吸湿性がありますので、服用直前に乾いた指で取り出してください」と記載がありましたので、指が乾いているのを確認してからつまんでみました。
なるほど、感触としては和菓子の「落雁(らくがん)」のようです。手を洗った後すぐにつまんだりしないよう気を付けなければいけません。
今までの液体のお薬「シダトレン」は、舌下に滴下して2分間保持しなければいけませんでしたが、この「シダキュア」の舌下保持時間は1分です。錠剤ですので、つまんだまま口を開け、舌下に置くことは容易です。そのまま溶けるのを待ちます。唾液がしみて、錠剤が崩れていく感触があります。味はほとんどないか、ごくわずかに甘い感じです。ハチミツのような甘さのある「シダトレン」と違って、歯磨き後の服用でも虫歯の心配はなさそうです。
あっという間に1分経ちました。が、まだ錠剤の一部がわずかに溶け残っている感じです。そのまましばらくしても残っている感じだったので、その小さな一部を飲み込みました。
その後数回服用しましたが、やはり1分経っても毎回溶け残っていました。今まで「シダトレン」では2分間時計とにらめっこして、飲み込んでいましたが、「シダキュア」は「溶けて小さくなる感覚がなくなったら1分」と考えて、飲み込んでしまっても良いと思います。
以前のブログ(→クリックでリンク)で「シダキュア」のメリットとして、①常温保存(「シダトレン」は要冷蔵保存)②舌下保持時間が短い③年齢制限がなくなった、を挙げました。実際に使ってみるとこれらのメリットはより実感できます。例えば旅行などでも気軽に持参でき、錠剤で保持時間が短ければ、小さなお子さんでも正しい服用が容易にできると思います。
ただ以前お知らせしましたように、「シダキュア」の患者様への処方は、来年の6月一杯までは1度に2週間分しかお出しできません。メリットよりも「2週間おきに来院しなければならない」デメリットが大きく、少なくとも現在1~2か月に一度の来院で済んでいる「シダトレン」を服用している方への積極的な切り替えはお勧めしておりません。
私は引き続き「シダキュア」の使用感や効果を確かめて、このブログでレポートしていこうと思いますので、これから新しく始められる方や切り替えをご検討の方は、参考にしていただけましたら幸いです。
なお、この私のブログでの舌下免疫療法のレポートは、あくまで私個人の感想で、すべての方に同様に効果があるものではないことをお断りしておきます。