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院長ブログ

「舌下免疫療法」新規受付再開と体験記3

スギ花粉シーズン中は見合わせておりました(理由はこちら→クリックでリンク <治療の注意点>をお読みください)舌下免疫療法の新規開始希望の患者様の受付を5月より再開いたしました。

これまで新たに9人の方が加わり、当院で治療を受けている方は21名となりました。今回新規の方の中には「親子4人全員」で始められたご家族もおられます。孤独に、そして地道に続けなければいけないこの治療ですが、ご家族でお互いに励ましあって続けることで、皆さん揃って3年後には花粉症の辛い症状から開放される、なんてことも期待できます。

一方、昨年10月からいち早く始めた12名の方々(私も含め)の続報もお知らせしましょう。

その中で、残念ながらここにきて継続来院されなくなった方が1名おられました。シダトレンは、現在では2週間おきに、必ず診察を受けなければ処方できないルールになっているのですが、その方は一度混んでいる時間帯にご来院され、すぐに診察を受けられないため「また来るから今日はいいや」と言い残していかれたまま、当院に来院されなくなりました。長年花粉症で辛い思いをされて、治療に対する意欲も強い方だったので大変残念で、どこかほかの病院で治療を継続されていることを祈るばかりです。

さてそれ以外の方々は、根気よくほぼ2週間おきに来院され、治療を続けておられます。実際に1シーズン花粉症の時期を過ごしてみて、効果が感じられたか診察の際に全員に伺ってみました。

その結果「いつもの年より症状が軽く感じた」という方が7名、「いつもと変わらなかった」は4名、そして「症状がひどかった」は0名でした。

服用に関しては「毎日欠かさず」という方が8名、「時々忘れる」(ちなみに私もここです)が3名で、皆さんかなり強い意志を持って治療に臨まれていることがわかります。

そして最も気になる副作用ですが、花粉飛散シーズンに発現するまたは悪化する可能性が指摘されていましたが、それと思われる副作用は幸い全員にみられませんでした。

花粉シーズンのピークが3月だとすると、治療を10月から始めて6か月しかたっておりませんので、作用機序(薬が効果を発揮する仕組み)からすると、まだ今シーズンには充分な効果が得られていないはずですが、これだけの方がすでに「改善している」と感じていることには驚きでした。

その年によって違う花粉の飛散量や(予報では今年は多いといわれておりましたが、当院の花粉症の方の患者数はほぼ例年並み~やや多い程度でした)、シーズン中にシダトレンと併用している抗アレルギーの内服薬や点眼の効果も考慮しなければいけませんので、客観的な比較はまだできません。「シダトレンを服用している」という暗示効果もあるかもしれません。ですが、たとえ暗示であっても「お、効果あるかも」と思われるほうが、この治療を続けていく意思を保ち続けることができますので、とても大切なことだと私は思います。

まだまだ効果を確認するまでは年月のかかる治療ですが、もう少し患者様が増えたら、例えば「服用を忘れず、治療を継続するのにどのような工夫をしていますか?」など、皆様にお聞きしてみた結果を改めてご紹介できればと思います。

ちなみに私は、「とにかく朝起きたら1番に服用する」を心がけています。ベッドから起き出したら顔を洗う前にまず真っ先に冷蔵庫に向かい、扉の裏の棚にあるシダトレンのパックを1つ取り出し、舌下に含んだまま髭をそり顔を洗い、寝ぐせを直しているうちにすぐに2分経ちますので飲み込むようにしています。それからお湯を沸かしお茶を入れ、着替えをしていると5分は経ちますので、そのあとお茶も飲めますし朝食も摂れるようになります。これが「舌下に維持2分、服用後5分はうがい・飲食禁止」のシダトレン服用ルールを守る私の生活パターンです。

このやり方の欠点は、休日などで生活パターンが変わってしまったときに、忘れがちになることです。「今日は寝坊ができる」などと油断した時には、起きてからもつい冷蔵庫の前を素通りし、いつもは飲まないコーヒーなどを入れてしまった時にはすっかりシダトレンの服用を忘れています。そんな時は昼間や夜間に思い出してあわてて服用することもありますし、結局飲み忘れてしまったことも数日ありました。やはり休日でも「朝1番に服用」の原則は守ったほうがよさそうです。

少し間が空きましたが、「舌下免疫療法」体験記の続報でした。現在続けている方、またこれから始めようとする方の参考になれば幸いです。これからも引き続きご報告していきたいと思います。

・「舌下免疫療法」その後と体験記4→(クリックでリンク)

・当院で「舌下免疫療法」を受けていただくにあたって→(クリックでリンク)

・「舌下免疫療法」体験記1→(クリックでリンク)

・「舌下免疫療法」体験記2→(クリックでリンク)

なお、この私のブログでの舌下免疫療法の体験記は、あくまで私個人の感想で、すべての方に同様に効果があるものではないことをお断りしておきます。