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院長ブログ

舌下免疫療法の内服やめてみました(花粉情報2020)

「花粉飛び始めました!2019」(→クリックでリンク)の記事を最後に、私自身の舌下免疫療法体験記が途絶えておりましたが、実は大きな転機が2019年10月にありました。

2014年から開始された舌下免疫療法。開始当初から私自身も真剣に治療に取り組み、液体のシダトレンから錠剤のシダキュアへの変遷を経て足掛け5年。

ついにシダキュアの服用をやめてみることにいたしました。

開始当初から、舌下免疫療法による体質改善がしっかりと定着するのに3~5年かかると言われておりました。まる3年の時は、まだまだ止めたらせっかく続けてきた効果が無駄になりそうで止める勇気はありませんでした。まる4年の時は「私はもう少し続けます」という患者様のお声が多く、自分ももう少し頑張ろうと、続けることにいたしました。

そして開始してからまる5年の2019年10月、いよいよやめる決断をいたしました。理由は、5年続けて定着した効果が果たして何年続くのか、再び自分の体で体験し、皆様に結果をお伝えするためです。

実際にまる3年で止めた患者様も数人おられましたが、当然ですが止めたら当院には受診されなくなってしまうので、経過を追うことができません。まる4年で止めた方、私同様5年を迎えて止めた方合わせると、これまで17名ほど。「便りのないのはよい便り」であればよいのですが、実際に「よく効いているから来ない」のか、あるいは「再発したので耳鼻科でお薬もらってる」場合も考えられ、実態がつかめません。そのためせめて今まで同様に、私自身の体験記として「舌下免疫療法 やめるとどうなる?」を皆様にお知らせしようと思っております。

さて、ではやめてどうだったか?

やめて初めてのシーズンである2020年の春は、2つの理由で非常に評価の難しい年になってしまいました。

1つめは、言わずと知れた新型コロナウィルスの猛威です。

WHOが緊急事態宣言を出したのが1月30日。横浜港にダイヤモンド・プリンセス号が接岸したのが2月3日。そこから日本国内もだんだん不穏な雰囲気になっていき、自主的な外出自粛のムードから、学校が休校になり、卒業式などが軒並み縮小あるいは中止。そして4月7日の政府の緊急事態宣言と、ちょうどスギ花粉の飛散時期と重なったのです。

私も意図的に電車通勤を避け、車で通勤していました。また昼休みに外食に出かける機会も極力減らしていましたので、外に出て歩く時間は例年よりも相当少なかったと思います。外出しないから花粉を浴びる機会は少ない→花粉症の症状は軽いということになります。

そしてもう一つの理由は、花粉の飛散量自体が少なかったということです。今年は記録的な暖冬もあり、花粉が飛散し始めた時期は1月半ば頃と非常に早く、ピークも関東以西では2月末~3月上旬には終わってしまっていました。また、飛散量自体も例年と比べると少なく、症状が軽くて済んだ方も多かったようで、毎年この時期に花粉症で来院される患者様にお聞きしても「今年はそれほどひどくならない」というお声が多数でした。

そのため、実際に私は花粉症の症状はほとんど感じませんでしたが、それが舌下免疫療法のおかげなのか、「外出する機会がすくなかった」「花粉の飛散が少なかった」ことによるものなのか、判断しかねる、舌下免疫療法をやめて初めてのシーズンでした。

今後は毎年シーズンごとに状況をレポートしていきたいと思います。

今後の成り行きの可能性としては

①年を追っても、花粉症の症状が抑えられたまま ➁年を追うごとに、徐々に花粉症の症状を感じるようになる ③数年もすると、以前のような症状に→舌下免疫療法を再開、などが考えられます。私としては①であることを期待します。

今後は年に1度のレポートですので、気長にお付き合いください。

また、当院では5月の連休明けから新規の舌下免疫療法開始の受付を再開しました。詳細は下記をお読みください。

<当院での舌下免疫療法の流れについて>
当院で実際に舌下免疫療法を受けていただく際の具体的な受診の流れについてご説明いたします。

①1回目受診:アレルギー症状がスギ花粉症であることを確認いたします。まずは普通にご来院いただき(ご予約は不要ですが、午前は11時30分、午後は6時までの受付です)、受付で舌下免疫療法をご希望される旨をお申し出ください。当日は問診と診察、アレルギー診断の血液検査をいたします。指先から少量の血液を採取し、30分ほどで結果が出ます。過去に同様の検査を受けたことのある方でも、確認のために必ず行います。スギ花粉症であることを確認できましたら、次回の受診の予約をお取りいたします。

②2回目受診:予約をお取りになった日時にご来院ください。実際の治療について詳しくご説明し、ご理解いただけたことを確認した上で、治療の同意書にご署名いただきます。治療薬「シダキュア」の処方箋をお渡しいたしますので、近隣の薬局でお受け取りになられたら、再度クリニックへお戻りください。診察室で実際に薬剤を服用したあと、副作用が出ないか30分ほどクリニックの待合室で経過を観察いたします。特に目立った副作用が出なければご帰宅いただき、最初の1週間はスギ花粉濃度の薄いシダキュアの錠剤を服用いただきます。

③3回目受診以降:開始して1週間、特に重篤な副作用がなければ、3回目受診では濃度の濃いシダキュアの錠剤を2週間分お出しします。2週間後までに副作用がなければ、その後は1か月おき受診していただき、予定通り服用できているか、副作用の出現がないかを確認した上で、次の1か月分のお薬を処方いたします。

以上が当院の診療の流れです。今後、条件や診療の流れが変わる場合もございます。最新の情報については、随時当ブログにアップしていきます。