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東戸塚 眼科 片桐眼科クリニック|東戸塚駅 西口より徒歩1分 モレラ東戸塚3階

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院長ブログ

がんばれ、大戸屋!

当院は、東戸塚駅西口に直結する商業ビルにあります。名前は「モレラ東戸塚」。でもなぜ「モレラ」なのか、管理会社に名前の由来を聞いても今一つはっきりしません。

クリニックモールは3階にありますが、1階にはスーパー、花屋さん、床屋さん、パン屋さん、そして2階には薬局と、かつて本屋さんがあったのですが今はリニューアルしてフードコートがあります。

その中に、「大戸屋」という定食屋さんがあります。今では全国チェーンですっかり誰でも知っていますが、実は私は今のような全国チェーンになる前から「大戸屋」さんにはご縁がありました。

この写真は、奇跡的に実家に残っていた、その昔私が学生だった頃の「ぴあMAPグルメ」という雑誌です。昔はネットの「食べログ」や「ぐるナビ」などありませんでしたから、行きたいお店を探すのはこの雑誌が頼りでした。これは「池袋駅」周辺の地図ですが、そこには赤いマーカーでしっかりとチェックされた「大戸屋」の名前が!実はここが大戸屋の発祥の地なのです。

その当時はまだ医学部に入る前、都内の別の大学に通っていたころで、映画好きだった私は映画館に入り浸っておりました。特に池袋には「文芸坐」「文芸坐地下」「文芸坐ル・ピリエ」という、お金のない学生にとっては、安くたくさん映画が見られる名画座の「聖地」があり、本当によく通っておりました。(今は建て直されて「新文芸座」になっています)

当時の名画座は2本立てで、見終わると4時間はたっていますのでちょうどお腹も空きます。そこで強い味方だったのがこの「大戸屋」さんだったのです。

これが当時の記事です。よくある小さな定食屋でしたが、本当に安くておいしく、お金のない貧乏学生にとってはとてもありがたいお店でした。わざわざアイスクリームサービスの時間帯を狙って行くことも良くありました。

今ではすっかり全国チェーンとなり、清潔な店内にジャズが流れ、メニューもすっかり変わりましたが、当時を知る私としては、雑多な池袋の思い出とともに陰ながら「大戸屋」さんを応援しておりました。ですので、クリニックの下の階が改装されて「大戸屋」さんが入ったときは、ご縁があるんだなぁと感慨深く、今も時々利用させていただいております。

ところが、最近「コロワイドの大戸屋への敵対的TOB成立」という、不穏なニュースが流れました。業績不振の大戸屋が、「牛角」や「かっぱ寿司」チェーンを展開する外食大手のコロワイドに買収をされたのですが、ネットでは「リアル半沢直樹」と言われ、「乗っ取り」などの言葉も飛び交い、内情はどうも相当複雑なようです。

このコロナ禍で大打撃を受けた外食の全国チェーンを維持するのがいかに難しいかは私でも容易に想像できます。詳しいことはわかりませんが、一顧客として私が懸念するのは、今の手がかかったおいしい料理(お店の厨房で全て調理するそうです)が、業務の効率化によって、味気ないものに変わりはしないか、ということです。

特に魚料理の定食が多く、シニア世代がゆっくり食事をしている風景は、他の店舗ではなかなか見られません。私もガッツリ系の定食をかき込むより、質の高い食事をゆっくり食べたい世代になってまいりました。貴重な昼休みの時間を過ごすのに、「大戸屋」さん以外にはそういったお店はほとんど見当たりません。

私のイメージとして、「大戸屋」さんは「スターバックス定食屋版」です。ぜひこれからも質を落とすことなく、続けてくれたらうれしいなと、心から願っております。