「今年の花粉症は目に症状が強く出る傾向にある」と、いくつかのメディアで報道がありました。
実際に診察の現場で診察していると、過去のひどい年に比べるとそうでもないように思います。やはりスギ花粉の飛散予報通り「昨年よりは多いが、平年並みかそれ以下」というのが当たっている印象です。おそらくここ数年花粉の飛散量が少なく、症状が軽かったので、それと比べて「目の症状が強い」と感じられたのかもしれません。
本当に目の症状が強く出る年は、特にお子さんの症状がひどくなります。原因も分からず急にかゆくなるため、ゴシゴシとこすってしまいさらに症状を悪化させて受診されるお子さんが多くなります。花粉症はある年から突然発症しますので、親御さんも何が起こったのかわからず、ご家庭では対処の仕様がないのですね。今年はそんなお子さんの受診はさほど多くなかったようでした。
さて、お知らせしていますように私自身は「舌下免疫療法」の効果か、スギ花粉による花粉症の症状は本当に軽くなり助かっています。ですが、この3月半ばから、「あ、花粉症ってこんなだった」と思い出させられます。この時期から始まるのが「ヒノキ花粉」による花粉症です。
残念ながら「舌下免疫療法」は「スギ花粉」の花粉症にのみ効果があり、「ヒノキ花粉」には効果がありません。そのため時期になると、以前スギ花粉症で経験していたのと同様の症状「目のかゆみ、くしゃみ、鼻水」がどうしても出てきてしまいます。
私としては、「花粉症」の辛さを忘れないように、いつまでも患者様のお気持ちに寄り添えるように、毎年思い出させてくれているのだなと、むしろ感謝の気持ちをもってこの時期を乗り切るようにしています。
舌下免疫療法以外の対処方法は「スギ」も「ヒノキ」も変わりません。当院ホームページ(クリックでリンク)を参照されるか、症状がひどいようでしたらどうぞご受診のうえ、ご相談ください。