以前のブログで、見ても見なくても見えなくても楽しめるボードゲーム「グラマ」(クリックでリンク)をご紹介しました。
クラウドファンディングの返礼で、ゲーム本体が届きましたので、実際にまずは家族で使ってみました。感謝状(開発協力証明書)と一緒に、こんな箱に入ってきました。
まず、中身はこんな感じで、色々な素材や大きさの重りと4つの巾着、そして4つの腕に、平らな丸いお皿がついた天秤が入っていました。
重りは木やプラスチックのブロック、つるつるの小石など、触感が楽しく工夫されています。それにテーマを決める「かたちカード・ふわふわカード」がついています。テーマカードには点字のテープが貼ってあり、内容が分かるようになっています。
まず、プレーヤーの一人が、それぞれに重りをランダムに入れて、4つの違う重さの巾着をつくります。巾着にはそれぞれ違う数の鈴がついていて、見えなくても音でどの巾着か判別できるようになっています。そしてプレーヤー各自が1つずつ、巾着を持ちます。
次にテーマを決めます。
私たちはテーマカードの中から、この「遠足に持っていきたいおやつの重さ」を選びました。そして、各自が持っている巾着の重さを、おやつの重さに置き換えて言葉で表現していきます。
娘「キャラメルの箱1つと、ボンタンアメの箱1つを合わせた重さかな」
息子「うまい棒2本とプロ野球チップス2袋」
妻「キャベツ太郎と20円のガム2つ分ね」
私「おっとっとのひと箱分だよ」
そしてその中から、プレーヤーのみんなが最もイメージしやすい重さを選びます。今回は娘の「キャラメル1箱とボンタンアメ1箱」にして、各自の巾着袋の重りを追加したり取り出したりして、それぞれがイメージする重さに調節します。そして各自が巾着を持ち、
せーの、で天秤に置きます。バランスが悪いと、ガチャーン、落ちてしまいます。
ところが今回は、なんと!ちゃんと一発で釣り合ったのです。これでゲームはクリアです。
普段はてんでバラバラな4人なのに、このゲームをすることで家族が一つになれたような一体感が感じられました。重さを伝え合うときに、例えば「キャラメルは1箱〇個入りだよ」など、より詳しい説明をすると、成功につながるそうです。今回はたまたま一発でクリアできましたが、なかなか奥が深いゲームです。
前回のブログで取り上げた、こんな感想が実感できます。
『グラマ』では、チームメンバー全員が重さを揃えないと成功しないので、”皆で勝つ”という連帯感が生まれます。己の能力の高さが求められるのではなく、他者のことを知って理解することや、自分の言葉の伝え方を振り返る大切さを感じられるゲームだ、と私は感じました。 ※体験会を開いた日本視覚障害者囲碁協会のHPから引用
チームの結束力を高めるのにもよさそうですね。早速クリニックのスタッフとも試してみたいと思います。
実際に視覚障害がある方がグラマの体験会に参加された動画がありましたのでこちらでご紹介します。ゲームのルールも分かりやすく解説して下さっています→「あさひ 旅するロービジョン」より(クリックでリンク)
今のところまだこの「グラマ」、一般販売はされていないようです。興味のある方は、開発した大学生グループの「ビーラインド・プロジェクト」(クリックでリンク)までお問合せ下さい。