電話をかける

045-392-5263

東戸塚 眼科 片桐眼科クリニック|東戸塚駅 西口より徒歩1分 モレラ東戸塚3階

TEL.045-392-5263

院長ブログ

コンタクトレンズはプラスチックゴミ2

以前、「コンタクトレンズはプラスチックゴミ」(→クリックでリンク)ということで「コンタクトレンズを洗面所で安易に流してしまうと、それが海洋汚染につながりますよ」というお話をいたしました。

先日あるスタッフが、「昨日聴いたラジオで、コンタクトレンズケースの回収のことを話していましたよ」と教えてくれました。

私もさっそくラジオアプリ「radiko」のタイムフリー(1週間前まで無料でさかのぼって聴ける機能)で聴いてみました。番組はFM横浜の「Keep Green & Blue」で、ゲストはコンタクトレンズメーカー「シード」の広報の方でした。

それによると、プラスチックを扱うメーカーの社会的責任として、主に2つの取り組みをしているとのこと。1つは、コンタクトレンズ製造工程の廃材リサイクル。もう1つは使い捨てコンタクトのケース回収です。

きっかけは、2017年に中国が廃プラスチックの輸入を禁止したこと。これまで国内の相当量の廃プラスチックが中国に輸出されていたのが、それが出来なくなって、国内に廃プラがあふれることが危惧されたからだそうです。

使い捨てコンタクトレンズが入っているケースのプラスチックの部分(蓋はアルミです)は高純度な素材なのだそうです。その理由は、コンタクトレンズは、ペースメーカーと同じ「高度管理医療機器」に分類され、使われているケースは純度や強度の高いプラスチックで作らなければならないことになっているから。そしてどのメーカーもほぼ同一素材になっているため、メーカー問わず同じように回収して、資源としてリサイクルする活動を行っている、とのことでした。

回収された空ケースは非常にリサイクルに適していて(リサイクル業者さんには、喉から手が出るほど欲しい、と言われるそうです)、例えばプラスチックのスプーンやボールペンなど何にでもリサイクルできるそうですが、結局は捨てられてしまうものだと素材が循環する仕組みにならないとの理由で、今は主に何度でも生まれ変わる物流パレット(フォークリフトなどで使うスノコのような積み台)になるそうです。

シードの広報さんによると、2022年11月時点で回収されたケースは全国で4330kg、およそケース1つが1gですので、単純に4330×1000=43300000個のケースが回収されたことになります。ただワンデータイプ換算で、一人当たり1日2個×365日=730個ですから、4330000÷730≒5932人分になります。

一方市場全体で出荷されたケースの量は10tトラック600台分。回収される割合としてはまだまだです。

実は当院でも1年前から、コンタクトレンズ販売店の協力のもと、待合にあるボックスでコンタクトレンズのケース回収を行っています。

当院のボックスももうすぐ一杯になりますので、回収してもらうときには重さを測ってどのくらいの数が集まったか、後日報告したいと思います。みなさんも使ったコンタクトレンズのケースはまとめておいて、受診の際にお持ちいただき、回収ボックスに入れてくださいますよう、是非ともご協力をお願いいたします。